【直いち】小さな願い

シブに投稿するの久しぶりだったので、めっちゃ緊張して何度も読み返したり修正したりしていたら、年末にアップしようと思っていたのにもう年明け３日目に突入してしまいました；；

というわけで（？）、こちらはシブに投稿した「小さな憧れ」の没版です。
完成版はそちらで見て頂くとして……没なんですが、実は雰囲気はこっちの方が気に入っています。
ただ、いつもの「書きたい部分が入っていない」という理由で没です。
でもちゃんとひとつの話としては出来ていますので！

りんごさんが旦那さんのことを「太一くん」って呼んだのを聞いた時から、いちごに「直人くん」って言わせたい！！とずっと思っていたものです。
７年経ってようやく書けるなんて……本当にオンパレード様様です！

「涼川さん」

「ん？」

「涼川さんのこと、直くんって呼んでもいいですか？」

「却下」

　隣に座るいちごの少し甘えるような問いかけを、直人は瞬殺した。
　あまりにも早い否定の言葉に、いちごはきょとりと瞳を丸くするが、すぐに食い下がる。

「えぇっ！？　何でですか！？」

「何でって……」

　なぜかとても驚いているいちごを横目で見つめ、直人はハァと小さく溜息をついた。

「姉貴がそう呼んでるから……」

「どうしてお姉さんは良くて私はダメなんですか！？」

　いや、姉にそう呼ばれているから嫌なんだけど。
　そう思いながら直人はいちごへと顔を向ける。
　わざと頬を膨らませて不満を露わにしている彼女の顔が、ずいと近づいて来た。
　直人はややのけ反りながら、再び溜息をつく。

「……急にどうした？」

「だって……」

　いちごは姿勢を戻し、今度はしゅんとした様子で自分の足元に視線を落とした。

「いつまでも涼川さんじゃ他人行儀だなぁって。でも直人さんや直さんって呼ぶのも何だか違うなぁって」

　少し寂しそうな彼女の横顔に、直人はまた溜息をつく。
　いちごと付き合い始めて、もうそれなりの時間が経った。
　もちろん、それは２人だけの秘密で他の誰にも知られてはならない。
　もっとも、アイドル学校の教師である直人と、トップアイドルであるいちごには、接点が多いように見えて実は共有する時間などほとんど無いに等しい。
　それぞれ忙しくて、こうして顔を合わせたのは実に３ヶ月ぶりのことだ。
　だから２人が恋人関係にあるなどと思う者はいないだろう。
　そして逆を言えば、２人が仲が良いと思われる要素は、どんな些細なことでも排除しておかなくてはならない。

「……涼川さんじゃなくて、涼川先生、な」

　いちごに対して何度も言った言葉を、直人は意味がないと思いながらも呟く。
　ただの先生としてなら、スターライト学園の１人の生徒としての彼女のそばにいても不審には思われない。
　自分が、トップアイドルである彼女の輝かしい未来に暗雲をもたらすような真似はしたくなかった。
　だったらそもそも付き合ったりしなければ良かったのだが、それは言わない約束だ。
　恋愛感情には正論も常識も通用しない。
　気が付いたら、手放せなくなっていた。
　ただ、それだけだ。

「私も涼川さんにいちごって、名前で呼んで欲しいです」

　直人の言葉は完全にスルーして、いちごは彼の腕にぴたりと体を寄せた。
　誰かに見られたらどうする、とは言わない。
　２人の密会の場所は倉庫だ。
　生徒が来ることはまず有り得ないし、ここを使用する清掃員も今は業務時間外。
　そしてこの倉庫が学園の他のどの建物からも死角になっていることは、清掃員として長い間バイトをして学園内を熟知している直人には分かりきっていることだった。

「……今日は珍しくわがまま言うんだな」

　いつもの密会は互いの近況を話す程度だ。
　いくら付き合っているといっても易々と手を出していい相手ではないと直人は思っているし、そうなれば彼はもう会ってさえくれないだろうといちごも理解している。
　だから密会といっても恋人らしいことは何もしない。
　それが２人の間の暗黙の了解だった。
　直人はじっといちごを見つめる。
　彼女はまた少し視線を下げた。

「うん……ごめんなさい。さっき女の子たちに囲まれてる涼川さんを見て、ちょっと嫉妬しちゃっただけです」

「……」

　女の子たちというのは、直人の受け持つクラスの生徒だろう。
　いちごに会う直前、オーディションのエントリーについての質問を受けていた。
　そして、それだけだ。
　直人にとっては日常茶飯事であるし、いちごもそれは分かっているはず。

（嫉妬、か……）

　それはどこか、いちごとは縁遠い言葉だ。
　けれど彼女は今、実際に嫉妬している。
　そしてそれは、彼女に寂しい思いをさせてしまっているということでもあるのだろう。
　お互いに立場があるから仕方のないこととはいえ、彼女の表情を曇らせるのは直人にとっても本意ではない。
　直人は今度は心の中で溜息をついた。
　自分は彼女には甘いと思う。
　これが惚れた弱みというものなのだろう。

「分かった、いちごの好きに呼べばいい」

　そう言われ、いちごは驚いて顔を上げた。

「もちろん、２人きりの時だけ、な？」

　直人の瞳が優しく細められる。
　名前を呼ばれて、名前で呼ぶことを許されて。
　いちごの表情は自然と柔らかな笑みで満ちる。
　彼女のアイカツ中にもなかなか見ることができないような極上の笑顔を向けられ、直人は思わず抱き締めたい衝動に駆られるが、ぐっと堪えた。

「……じゃあ、直人くん！」

　嬉しそうに、そして少しだけ恥ずかしそうに、いちごが言った。
　直人は僅かに固まる。

「……直くんじゃなくて？」

「はい！」

　いちごは元気よく返事をした。
　最初に否定したから気遣ってくれたのだろうか。
　自分のことを直くんと呼ぶのは姉と母親で、いつまでも子供扱いされているようであまり好きではなかった。
　だからいちごに直くんと呼ばれないことに少しホッとする。

「うん、分かった。それでいいよ」

「はい！」

　いちごは再び元気よく返事をすると、ぎゅっと直人に抱きついた。
　これでは直人が我慢した意味がない。

「お、おい、ほし――」

「直人くん、大好き」

「……っ！」

　呟くように言ったいちごに、直人は思わず彼女を引きはがそうとした手を止める。
　そして、代わりにそっと彼女を抱き締めた。

「……オレもだよ、いちご」

　今はまだ、これ以上は何もできない。
　でもせめて、少しだけ。
　アイドルではないただ１人の女の子の笑顔を独占することを許して欲しいと、直人は誰に対するでもなく小さく願った。

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サイトについて

突然ですが、サイトの更新終了宣言いたします！
とはいえ、閉鎖ではなく、更新終了なので、特に今までと変わりはありません（笑）

ちょっとだけサイト内をいじって、今まで放置していた諸々を整理いたしました。
過去作品については、ほぼそのまま残してありますが、クラスターエッジのみ部屋ごと削除しました。
他の作品についても、古いものについてはそのうち削除していくかもしれませんが…まだ未定です。
ＫＹＯとかコーセルテルとかサヴァイヴとかバトビーとか、サイト開設当初の作品は、自分で読み返してみて「何だこりゃ」となることがよくあるので、それらはそのうち削除すると思います。
もちろん、全部ではなく初期の作品のみです。
余裕があれば修正したいものも多々あります。。。

裏については完全削除です。
というのも、もうかなり前のことなのですが、借りていたサーバーがサイバー攻撃を受けたらしく、データが丸ごと吹っ飛んだらしいんですよね；；
そのことには気づいていたのですが、中々サイトをいじる暇がなくて放置していました、申し訳ありません＞＜
一部の作品については、あとでピクシブの方に上げようと思います。
本当に一部だけになると思いますが…。
イフリートのユウニナだけは絶対に上げます。あれは自分でも気に入っているので。


＊＊＊


先日のオンパレードで直いちに萌えたお陰で、現在ものすごく創作意欲が湧いています。
それで実際、直いちを書いているのですが、それをどこに載せようか、と。
サイトの更新をしてもいいんだけど、もうあまり見ている人はいないだろうから、どうせならシブでいいよな～。だったらもうサイトいらないよな～。でも閉鎖して作品を全部移すのは面倒だな～。
と、色々悩んだ結果、サイトを更新終了にして、今後の更新はシブ、またはこのブログにすることを決意しました。
今までずっと悩んでいたのですが、ようやく一区切りつけられて個人的には満足しています。
ありがとう直いち！！

あ、ちなみに２８日はちょっと予定外の急用ができてしまって、ゼロサムを買いに行けませんでした＞＜
なのでコーセルテル感想はまた後日……と思っていたら、年末まで予定外の予定が突然びっしり来たんだけど！？
ちょっと、もっと早く言ってくれないかな！？
年明けまでゼロサムゲットできないかもしれません……（ＴＴ）

アイカツぅ～～～！！

先月発売されたアイカツの一番くじ。
まさかの直人ラインナップで速攻ゲットしに行きましたとも！！
このラバーチャーム、仲良しのキャラが向かい合うようにできていますよね！？
つまりこの２人も公式って判断していいのかな…！？
ちなみにあかりもゲットしたんですけど、翼はもういなかったんですよね。
他のキャラ全員残ってるのに、翼だけいなかった。
いちごのぬいぐるみもなかったけど、他は全賞残ってた。
誰ですかそんなピンポイントで神引きしてるのは…！！＞＜
私もほぼ朝一で行ったので多分回数的には５回くらいしか引かれてないと思うんですけど…。


さて、続きはアイカツオンパレード、１１話のネタバレありますので未視聴の方はご注意ください。

先週の予告で直人が一瞬映ったから、台詞くらいあるのかな～とあまり期待しすぎずにいたのですが……がはっっっっっ（吐血

まさかのＥＤがモアザントゥルーでぎゃあああああ！！
と雄叫びを上げずにはいられませんでした…！
もちろん心の中で、ですけど。

映像はクライシスの時のままでしたが（←確認しました）、歌が豊永さんで本物のナオバージョン！！
Ｍ４の曲と一緒にＣＤ発売した時は「何で今更？」と思いましたけど、まさかこういう風に使ってくれる日が来るとは…！
パレード万歳！！
ただ、最近アイカツを見始めた幼女たちには「モアザントゥルーって何？」状態だと思うんですけど…何の説明もなかったから。いいのかな…？＾＾；
まぁ、そんなこと言ったらいちごやあかり達、初期シリーズのキャラはみんなそうなんでしょうけど。

今回のシリーズは過去のアイドル大集合ということで、あんまり男性陣の登場は期待していなかったのですが、１回でもいいから他の子達も出てくれるといいですね！

でも何で直人はわざわざジョニー先生の携帯からいちごに電話したのかな～？
知らないわけないよな～。
あっ、周りに誰かがいた時、直人からの電話だと怪しまれるから気を遣ったのか！？
という妄想はした。
あ～っ、久々に直いち書きたくなってきた～～～！！＞＜
言うだけならタダなんだけどな。。。

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コーセルテル 子竜物語 １０１話

「千年たまごの友達（後編）」　（ゼロサム１月号）

先月はすっかり書くのを忘れていましたが、コミックス１３巻が発売されました！！
……でもまだ読んでいないです；；
うう、本もＢＤもどんどん積み上がっていく……(´；ω；`)ｳｩｩ
そんなに忙しくは……ない……はず……

プレアの気配を察知したナータ。
でも大技発動というわけではなく、声が聞こえたような気がしただけ。
良かったε-(´∀｀*)ﾎｯ
いや、良くはないんですけど、暗竜が暴走したら大変ですからね＾＾；
プレアは何か慌てている感じだったけど、まだ術は使えない。
ナータがそう思っているとエリーゼからメッセージが届きます。ヤチが迷子になったから探して欲しい、と。
マシェルとアータは地竜家へ行っていて、残りの子竜たちはお勉強中でしたが、もうそれどころじゃありません。
すぐにみんなでヤチを捜しに向かいますが、ヤチは道なりにまっすぐマシェルの家へ向かっていたため、捜すまでもなく合流。
ヤチはアグリナに道を歩けばちゃんと行きたい所へ行けると教えられているそうです。アグリナ、ちゃんと自分の経験を生かしているんですね…！！

ヤチはプレアと一緒に大きくなるにはどうしたらいいのか、ハータたちに聞きに来たのだそうです。
でもハータたちは同じ竜術士の子竜だから一緒に卵がえりできたのだし、それもマシェルの術力が高いからでプレアとは条件が全然違います。
プレアはどうしたいって言ってたのかとマータに訊かれ、ヤチはしょんぼりしながらプレアがあわてて大きくなりたいわけじゃないと言っていたことを伝えます。
それから、ちょっと怒ったような悲しいような顔をして、❝でも、プレアはよくうそをつくよ❞と。元気のない時に大丈夫って言うし、欲しいものをいらないって言う。
だから本当は大きくなりたいんじゃないかと暗に言うヤチに、ナータができると言いました。
ナータも長い間卵だったからわかる、卵がえりは逆に安定すると思う、と。
でも目覚める力が多分足りない、でもそれもナータが協力する、と。
目覚めるまで何日か力を貸せば、と言うと、他の５人は一斉に「何日か！？」と聞き返しています（苦笑）
ナータが何日もマシェルのそばを離れて大丈夫なのかと、プレアよりナータの方が心配されています（笑）
ナータは溜息をつき、どのみちマシェルが知れば協力することになる、と。
そうですね、マシェルなら絶対に協力しますね。
プレアも一緒に大きくなれるとわかり、ヤチは大喜びです。良かったね、ヤチ！！

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コーセルテル 子竜物語 １００話

「千年たまごの友達（前編）」　（ゼロサム１２月号）


ついに１００話です！！
センターカラーは幼少マシェルと子竜たちです。
ただ、せっかくの１００話でセンターカラーなのに、表紙に記載がまったくない（ＴＴ）
今のゼロサムは話題作が多くなっているから仕方ないですけどね～。
一時期の月刊誌と思えないめっちゃ薄い頃のことを思えば我慢してやりますよ（←まだ引きずっている
……いや、今月号もなんか薄くない？？
そう思って、今、すぐ手の届く所に先月号と先々月号があるから確認したら、やっぱ今月号のページ数少ないわ！！
あ、増税の影響か……？

さて、扉はマシェル一家でしたが、今回のメインはヤチです。
カラー回は火竜家メインが恒例ですからね（笑）
アグリナの元に２番竜を預かるよう手紙が来たため、ヤチに卵がえりして少年竜になろうとアグリナが話します。
もう２番竜？って早い気もしますが、マシェルの時のことを思えばこれくらいが普通なんでしょうね（苦笑）
ヤチはメオみたいな立派な補佐竜になる、ハータたちみたいにいっぱいアグリナのお手伝いすると、少年竜になることに大喜びしていますが――
❝プレアといっしょに！！❞
彼の無邪気なその一言に、アグリナは言葉を詰まらせてしまいます。

アグリナは作ったお菓子を持ってヤチと共に暗竜家へ向かいます。
テイムさんとプレアが出迎えてくれますが、抱っこされていたプレアを見て、また具合が悪くなったのかと心配します。
朝方熱が出ただけで今はもう大丈夫と言われ、胸を撫で下ろすアグリナ。
けれど困惑している表情は分かりやすく、テイムさんだけでなくプレアにも勘付かれています。
アグリナはヤチにお菓子をメリアさんに届けるよう頼み、ヤチはプレアと共に家の中へ。
しかしすぐにプレアは立ち止まり、ヤチにも静かにするように言って、アグリナがテイムさんへ話すことを立ち聞きします。

アグリナはヤチを少年竜にすること、そしてヤチはプレアも一緒に少年竜になりたいと思っていることをテイムさんに話します。
「ヤチはプレアのこと、マシェルん家の兄弟みたいに思っているのよ」
アグリナの言葉ににっこりと微笑むヤチ。
プレアは一瞬驚いたような顔をした後、きゅっと唇を引き結びます。
❝おれは卵がえりはまだできない❞
そしてテイムさんも、ヤチはまだ卵がえりできるほど体力も術力もないし、テイムさん自身も見習いだからちゃんと卵がえりをさせられるかわからないと言い、ありがたい話で申し訳ないと謝りますが、アグリナはそうかなと思っていた。
プレアもヤチに、おれは慌てて大きくなりたいわけじゃないし、ヤチみたいな甘えん坊は先に大きくなっておく方がちょうどいいと軽口を叩きます。
でも悲しそうなヤチの表情に、プレアも泣くのを我慢してるような顔。
プレアだって本当はヤチと一緒に大きくなりたいよね…！！

そして中に入って来たアグリナに、立ち聞きしていたのがバレます。
プレアは少年竜になれないのかと訊くヤチに、テイムさんが少し遅れるけれどちゃんと少年竜になれる、そうすれば成長は遅くなるし一定の歳でとまるから、きっとおいつく、と優しく言います。
それでも一緒に少年竜になれないのかと食い下がるヤチ。
アグリナも、今はできないけどプレアも分かってる、だからヤチも分かってねと諭します。

しかし、アグリナがテイムさんにすみませんと謝って目を離した一瞬のスキに、ヤチが消えました！！
何かあると消えるのも火竜の血筋……なんですかねぇ？＾＾；

最後にちょっとだけマシェル家。
ナータが何やらプレアの気配を察知。
友達のピンチにまさかの大技発動…！？

さてさて、ヤチの心配もしつつ、アグリナの元に２番竜がやって来るってことは、メオが来るってことですよね！！
超久々！！
全然出番がなくても、コーセルテルの最推しは相変わらずメオですから(｀・ω・´)✧

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