熱が高く呼吸も苦しそうな、灰色の暗竜の子。その小さな手でおじさんの大きな手だけはぎゅっと握っています。
マシェルはフェルリさんに何か知らないかと訊きに行きます。
すると
“変種”かもしれないとフェルリさん。彼女は木竜の変種しか見たことがないけれど、とても体が弱い竜だった、と。
クレイベルさんなら詳しくしっているはずだと言われ、すぐにマシェルが行こうとすると、ラルカに連絡を取ったとナータがやって来ました。すぐにメリアさんを起こして準備して来てくれるそうです。
でもそれはナータに任せてクレイベルさんの所へ行くとマシェルが言おうとすると、他の子竜たちも何か手伝うとやって来ました。マシェルとナータは暗竜の子とおじさんのそばにいてあげて、と。
するとナータが任せていいと思う、と。子竜は子竜だけど、もう小さな幼竜ではない。みんなできる事はする、
みんな補佐竜なんだから信じればいい。
マシェルはサータ、アータ、カータにはカディオさんの所へ行って事情を話して来てと、マータ、タータ、ハータにはクレイベルさんを呼んで来てと頼みます。
そして子竜たちを送り出しますが、マシェルはずっとみんなの姿をはらはらしながら見送って、本当に心配性ですねぇ(苦笑)
そこへメリアさんたちがやってきます。
けれど子竜ちゃんを見て力が弱いことは分かりますが、こんな状態の子竜は見たことがないからどうしたらいいか分からない。クレイベルさんが来るのを待つしかない――。
ラルカがおじさんに看病を代わると言いますが、おじさんは子竜ちゃんが握る手をぎゅっと握り返しました。その様子に微笑む一同(ナータを除く/笑)。
それからクレイベルさんが来てくれて、詳しい事情を話していると、サータたちも帰ってきました。でも来たのはカディオさんではなくノイです。
カディオさんはミリュウさんの所へ行って各竜術士に知らせ、各竜の里にも手紙を書いて何かの時には協力してもらえるよう手を打つ、と。それと、病気や薬に詳しいクルヤさんにも来てもらうそうです。クレイベルさんは若返って力も記憶も半減しているからもしものために――と。
しかしどうやらそのもしものようです。
変種の治療方法は種によりまちまちではっきり思い出せない。でも変種がもっとも多く出ているのも木竜だから、クルヤさんなら何かいい手立てを知っているかもしれない。
変種、それは突然変異で特殊な力を持ったもの。よくあるのが、一つの能力が特化したもの。
クレイベルさんはかつていた木竜の変種を例にあげました。
植物全般を司る木竜の中でただ一つ“花”だけを司る“花の竜”。四季の精霊の干渉すら撥ね退け、冬の最中でもその竜の周りは花畑だった。しかし
変種は体が弱く、寿命も短い――。
弱っている竜に1番必要なのは薬ではなく竜術士だとクレイベルさんは言いますが、やる気のない人間にしてもらおうとも思わないと、とりあえずマシェルとメリアさんにどう看護すればいいか教えようとしたところで、おじさんが何かできる事はありませんかと言いました。竜術士は無理でも、あの子のために何か――。
するとマシェルもメリアさんもいい笑顔です。そして、さっきまでみたいに子竜ちゃんの手を握って励ましてあげてと言いました。2人はおじさんが竜術士になってくれるとすでに確信しているようです。
それからメリアさんたちが帰り、子竜ちゃんの熱が少し下がって呼吸も安定した頃、今度はランバルスさんがやって来ました。
そしておじさんに会うと、
「あんた天文学者のテイム・フランテルだろ?」と言いました。地竜家に彼の本があったそうです。本を出してるなら、その世界では結構有名な人ってことですよね。
でも天文学は専門家でも、家庭人としてはまったくダメだから竜を家族のように守り育てる竜術士は無理だと言うテイムさん。
するとランバルスさんが
「あんた、徹夜で子竜が元気になるように看病してんだろ? できてるじゃないか」と。
ランバルスさんは子竜にしょっちゅうしかられているし、マシェルもナータには注意されてばかり。
「家族なんて、気負ってなるもんじゃない」
これはランバルスさんの経験…なのでしょうか。たしかにランバルスさんがコーセルテルに来た時の状況と、テイムさんの今の状況は少し似ているかもしれません。ランバルスさんの場合は、本当に何もかも無くした状態でしたけど。
一緒に宇宙へ行きたいから竜術士になる、そんな理由でいいのか。
テイムさんの不安に、マシェルもランバルスさんも笑顔で十分だと答えました。
ちなみにランバルスさんが来たのは、地下書庫で暗竜の病気について調べるのに新しい本が必要で、テイムさんの本を渡すからせめて写本にサインをもらって来てくれと子竜に頼まれたのだそうです(苦笑) 地竜は意外とミーハーですからね(笑) っていうかそれってロービィだよね? 宇宙の本なんだから…。
そしてしばらくして子竜ちゃんが目を覚ましました。
テイムさんは名を名乗り、君の竜術士になってもいいかと優しく語りかけ――
「一緒に空向こうへ行きましょう」
すると子竜ちゃんはそういうことなら仕方ないからなっていいと言いました。ぷいっとそっぽを向くも、
おじさんの手だけはぎゅっと握って――。
完全にツンデレですね(苦笑)
さて、無事に次の暗竜術士が決まりました――が、つまりそれは暗竜術士の代替わり。
しばらくはメリアさんが暗竜術を教えなきゃでしょうからすぐにってことはないでしょうけど…時間の問題ですね。