「コーセルテルの竜術士」シリーズの感想と、たまに二次創作小説を書いています。
他の漫画やアニメの話もしますので、色々ネタバレ注意です!
〓 Admin 〓
今日はアイカツの星宮いちごちゃんの誕生日!
だけどまた今年も何も出来ないので、3年前に書いて没にしたまま放置していた直いちをそっと置いておきます。
没にした理由は……もう少し続けようと思ったのに続かなかったから!
あ、直人が運転できるっていう公式設定はないんですけど、私の中ではできることになっています。
だけどまた今年も何も出来ないので、3年前に書いて没にしたまま放置していた直いちをそっと置いておきます。
没にした理由は……もう少し続けようと思ったのに続かなかったから!
あ、直人が運転できるっていう公式設定はないんですけど、私の中ではできることになっています。
「フフン♪ フフン♪ フフーンフフフフ♪ フンフフフンフ♪」
「……随分とご機嫌だな、星宮」
助手席でにこにこと楽しげに鼻歌を歌ういちごをちらりと横目で見つめ、直人はくすりと笑った。
彼女が楽しそうなのはいつものことだが、ここまで機嫌が良いのも珍しい。
「そんなに今日の仕事、楽しかったのか?」
トップアイドルとしてあちこちに引っ張りだこのいちごの本日の仕事は、テレビ番組の収録だったらしい。
自分のクラスの生徒をテレビ局まで送り届けた直人は、逆に収録が終わって出て来たいちごと偶然にも鉢合わせた。
しかも彼女は収録が予定よりも早く終わったため、迎えはこれから呼ぶと言うので、直人が送迎の担当者に連絡を入れていちごを送ることになったのだ。
直人は今はスターライト学園の教師ではあるが、いちごのマネージャーではないので詳細なスケジュールまでは把握していない。
今日このテレビ局で収録だったことも知らなかったので、どんな番組なのかももちろん知るはずがなかった。
仕事なのだからすべてが楽しいこととは限らない。
それでも楽しい仕事が出来たなら、それはとても幸せなことだ。
そう思いながら訊ねた直人に、いちごは鼻歌を止めて運転席の彼の横顔を見つめた。
そしてまた、ふふっと楽しそうに微笑む。
「お仕事も楽しかったですけど、涼川さんに会えたから」
「!」
いちごからの思わぬ言葉に、直人の手はハンドルから離れそうになった。
ちょうど目の前の信号が赤に変わり、ブレーキを踏む。
「……お前な」
軽々しくそういうことを言うな、と直人は軽く睨むようにいちごを見る。
しかしにこにこと幸せそうに笑ういちごに効果はなかった。
「だって、会うの本当に久しぶりじゃないですか! え~っと、もう2ヶ月? ううん、3ヶ月くらい会ってなかったです! だから本当に嬉しくて!」
指を折って数えるような仕草をしてから、またいちごはにっこりと満面の笑み。
誰もが憧れるトップアイドルの最高の笑顔を間近にし、直人はお説教をしたかったりすぐにでも抱き締めたかったりと様々な感情を押し殺して、代わりにはぁ~~~っと深い溜息をついた。
いちごと付き合い始めて、もうそれなりの時間が経つ。
しかしお互いに立場があるし、そもそもいちごが忙しすぎてまったく会う時間など取れない。
恋人になったのにこうして偶然でしか会えないのだ。
それでも会えない不満より、会えた時の喜びを彼女は大切にしてくれる。
(……ホント、オレにはもったいないな)
そうは思うが、同時に絶対に手放したくないとも思う。
最初は学園の生徒の中の1人、ただそれだけだったのに。
今では、こんなにも愛しい――
「涼川さん」
直人がじっといちごの顔を見つめていると、彼女が前を指差した。
「信号、青になりましたよ?」
「……ああ」
いちごの声に小さく頷き、直人は前を向く。
少しでも長くこの時間が続けばいいのにと思いながら、ゆっくりとアクセルを踏み込んだ。
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