コーセルテル 子竜物語 １０７話

「たくらみ（後編）」　（ゼロサム９月号）

久々に少女漫画でした（笑）

クララやキーニ、ノイたちが結婚計画を企んでいるその頃。
当の本人、カディオはカラナとロットを連れて畑で芋掘り中。
そこへ木竜家へ行く途中だというエレとラティとティルクが通りがかりました。
リリックとクララが木竜家へ行っているので下の２人も行きたがったためお迎えと、カディオに、カロアスから聞いた話をまとめた書類を渡しに。
ラティとティルクに芋掘りを手伝ってもらい、カディオは畑の端に腰を下ろします。
渡された書類を確認してありがとうとお礼を言うと、エレは逆にごめんなさいと謝りました。
ずっとカディオが元精霊術士というだけで冷たい態度を取っていたから、こんな事じゃお詫びにはならないだろうけどカディオのために出来る事があればやってみたいと思った、と。
いつもは会う度にケンカ腰だったエレの素直な態度に、カディオは驚きつつも穏やかな表情を浮かべずにはいられません。
そして、そんなこと気にする必要はないと前置きした上で、エレにひとつ頼みごとをします。
髪を伸ばしてくれないか、と。
昔、絵で見てから本物に会ってみたかった、と。少しうねった長い髪に。
この時点ではエレは絵が何のことか分かってませんが、クララがやたらとおしゃれしろと言ってくるし、それくらいならと承諾しますが、その言葉にカディオがクララもかと笑いました。
「どうやらキーニと一緒になって、俺たちの仲を取り持とうとしているみたいだぞ」
「…え？」
って驚いたのはエレですけど！！
こっちもめっちゃ驚いたわ！！
え！？　あのカディオが！？　言った！？　本人に！？

前もこんなことがあったよな、とロイとノイがカディオの初恋について騒いでいた時のことを話せば、エレもその相手が肖像画のお姫様で自分の姉だったらしいと思い出しますが、あの絵の頃の自分と姉――長い髪をほったらかしてうねらせていた自分と、綺麗に整えてストレートだった姉の姿を思い出し、さっきカディオがうねった髪と言っていたことを思い出し、彼の初恋の相手が姉でなく自分だったと気づきました…！！
驚くエレに、子竜たちの気づかいは嬉しいけどせっかくここで会ったんだし、お膳立てされる前に自分から動かないとさすがに情けないと苦笑するカディオ。
そこへラティとティルクが、エレにお芋がいっぱい取れたと見せに来ました。
でも芋掘りはもう終わり。
もっと掘りたかったという２人に、カディオはじゃあ来年は最初から一緒に掘るかと言います。
「そうやって来年も再来年も、その次も、この先ずっとこのコーセルテルで一緒の季節を過ごすっていうのはどうかな――エレ」
えぇーーーーー！？
全部すっ飛ばしてプロポーズしたよこの人！！
今まであんなに動かなかったのに！！
……まぁ、ミリュウのことがあったからなんでしょうけど。
しかし畑で泥だらけの姿でって、ムードも何もない；；
エレはきょとりとしてからはぁと溜息をひとつついて、
「あなたらしい言いようね、カディオ」
と満面の笑み。
２人が幸せならそれでいいですけどね！！
しかしもっと引っ張ると思いましたよ。こんなにあっさりくっつくとは思わなかった。
いや、お互いに気持ちは自覚していて、相手からの好意も分かっているなら、あとは素直になるだけですけどね。
「でもそんなセリフじゃクララたちは納得しないでしょうからやりなおし」
うん、確かに回りくどい（笑）

そして木竜家へ戻ると、ロイは思ったより早かったけどこうなるような気はしていた。
リリックとノイは急展開＆ロマンスの欠片もないプロポーズに眩暈を起こし、クララとキーニはやはり納得できないと泣きました（苦笑）
でも今度は結婚式計画だとめげません（苦笑）

２人が幸せになってめでたし――と言いたいところですが、竜術士同士の結婚、里の竜たちからは何て言われるのでしょうか。
多分、結婚だけなら許されると思うのですが、一緒に住むとか、子供ができた時とかはまた問題になりそうな。
それよりもミリュウの方が問題にされるかな。
どっちも何とか解決して幸せになって欲しいですね…！