しろがねの鴉 第５夜

「魔王石」　（マガジン３０号）

あ…れ？　そっち？（何が。

ジャンとカザミは知り合いなのかと思いきや、ジャンは知らないって。
けれどカザミの方は有名で、ルゥも名前を知っている。
そしてカザミは自分のことを知られてないのが１番屈辱。目立つようにわざわざ派手な格好してるんだって。だから部下たちは彼を知らないというジャンに「あいつ死んだな」と震え上がってます。
カザミがジャンを攻撃――するのかと思ったら、握手。しかもジャンの右手。ルゥが触った時には溶けたのに、カザミは何ともなし。
“鴉”を一刀両断したことからみても、やっぱり何かあるんでしょうね。ジャンのことは“しろがねの鴉”と、“梟”と同じ名で呼んでいるわけだし。ただの盗賊なら“銀の翼”と呼ぶはず。

そうこうしているうちにマコリカが苦しみ始めます。ルゥは薬草を渡そうとしますが、ない。いつの間にやらジンに盗られてました。
…何か、ジンって雰囲気が村正さんっぽくないですか？　見た目は似てませんけど。でも笑った感じは似てる。
ルゥは返してと言うけど、カザミは子供がどうなろうと関係ない、と。
そしてジャンの一撃がカザミに。けれどカザミは受け止めます。ただし、ジャンが撃ったのは左手。右手は、カザミの左眼の前に。
ジャンはもう力を使い果たしてしまったけど、片眼くらいならふっとばせる。
しかしカザミの剣もジャンの腹に突きつけられていた――。
あ、剣に書いてある字が読める（今まで潰れててよく見えなかった）。猩猩緋。赤の一種ですね。ってことは、やっぱ刃は赤なのかな？
で、ジャンとカザミ、２人の睨み合いが続き――カザミが笑い出します。ジャンを大バカと言い、気に入った、と。そして薬草を返してやれと言います。
カザミ、掴み所のない奴ですね。
そしてルゥが呆然としている間に、手に薬草が戻されてました。瞬殺はカザミかもしれないけど、瞬盗はジンの方っぽいですね。

そして、ルゥはマコリに薬草を渡そうとしますが――彼の手は、薬草を通り抜けた！？
なんとマコリはもうこの世にはいなく、今いるのは『魔王石』の創り出した幻影…。
マコリはひょんなことから『魔王石』を手に入れることができたけど、すぐにそれを狙われ殺されてしまった。死に際に『魔王石』にマコリカの願いを叶えてやってほしいと願うと、なんと家に帰っていた。マコリカの願いは、父親に帰ってきて欲しい、ただそれだけだった――。
父に薬草はいらないからどこにも行かないでと言うマコリカ。そんな彼の頬をジャンが殴ります。
マコリは死んだ。もう薬草を掴むことすらできない。
「でもお前にはまだつかみとれるちゃんとした人の掌（て）があるじゃねーか。お前の“願い”はオヤジさんが叶えてくれた。今度はお前がオヤジさんの“願い”を叶えてやれよ。・・・・その掌で！！」
そしてマコリカは薬草を掴み、「オレ・・・・必ず元気になって、父ちゃんみたいな最強の賞金稼ぎになってみせるよ！！」と泣きながらも力強く宣言。
マコリは光となり――「ありがとよ盗賊さん、オレの“願い”を叶えてくれて・・・・あんた方が『魔王石』に何を願うのかは知らねーが、人の“願い”を本当に叶えるのは『魔王石』なんかじゃなく、人・・自身・・・・なのかもしれねーな・・・・」　そう言い、消えて行きました。
そして、マコリの代わりに『魔王石』が現れた――！！
さて、一体誰が掴み取るのか！？　待て次号！！
次は巻頭カラーだそうです♪