しろがねの鴉 第７夜

「クロエ」　（マガジン３２号）

ジャンやルゥの素性より、ジンの方がよっぽど怪しい（苦笑）

ジャンは右腕のせいで小さい頃は周りの子から仲間はずれにされていた。
親もいなく、どうせ捨てられたんだろう、と自分で割り切っている。
そしてクロエは、第２次世界崩壊（ワールド・ゼロ）の時にジャンを拾った育ての親のようなもの。
彼が賊長の、盗賊でもあり家族でもある家賊。ジャンもそこの一員になった。
クロエは命を懸けて魔王石を集めると誓った。夢を語るクロエに、ジャンも自分の願いを言おうとするも、右手をぐっと握り締め、そんな石はいらない、願い事もない、と呟く。
そんなジャンの手を取り、一緒に手をかざすクロエ。
「見ろ。お前とオレの掌（て）、何かちがうか？　・・・・同じだろう。これが本当のお前の姿だ」
クロエの言葉に、ジャンはずっと隠してきた自分の気持ちを吐き出す。
「オレ・・・・やっぱり人間がいい・・・・人間の掌に・・・・みんなと同じになりてえ。へ・・平気なフリしてたけど、本当はオレ・・・・独りぼっちはいやなんだ・・・・！！」
願えば必ず叶う、オレはそう信じてる。だから決してあきらめるな。
クロエの言葉に、ジャンは決意した。
「まよったら掌を光にかざせ・・・・！！　約束だ――！！」
ジャンが手をかざすのは、単なる癖とかそういうのじゃなく、自分の願いと約束を確かめるため――。

しかし感傷に浸る間もなく、カザミが話はそれで終わりか、と。
そう、まだ戦いは終わったわけでは――「すっげぇ苦労してきたんだなあ！！　オレマジ感動したぞ！！」と、号泣ですよカザミさん（苦笑）　いやぁ、素敵なキャラだなカザミ（笑）
そしてそんな頭目を押し退けて魔王石を渡せというジンも素敵（笑）
「ジンの鬼！　悪魔！！」とか言っちゃうカザミ。あの威厳はどこへ（苦笑）　っていうか部下の名前がウカツとリクツって…！　ジンの命令でカザミを押さえる。ジンには逆らえないって、ジンとカザミ、どっちが上なんだよ（苦笑）

そしてジンが、ジャンにワールド・ゼロの時に何があったか知っているか訊ねますが、ジャンは赤ん坊だったから知らない、と。
ならば教えてさしあげましょう、って、何でジンは知ってるんですか！？
ワールド・ゼロは１３個の魔王石すべてを集めた者が願ったために起こった――魔王を再びこの世に呼び出し、世界を崩壊させようとしたために。
けれどワールド・ゼロは多くの生法師（ジェネレイト・マスター）の犠牲により阻止され、魔王は封印されて魔王石は再び世界中に散っていった。
「・・・・ここで問題です。魔王は一体どこへ封印されたんでしょうね？」
そ、それは、つまり――！？
と、その時、ジャンの腕が急に肩まで真っ黒に！！　力を使いすぎたせいで、生法図（ジェネレイト・マトリクス）だけでは無法力（ゼロ・フォース）の侵食を止められない――！！
しかしカザミが自分の生法（ジェネレイト）で何とか押さえてくれました。ジャンを助けたわけじゃない、子分たちを巻き添えにしないため。
ジャンは魔王石は渡さないと言いながら意識を失ってしまいました。

そして、その様子を木の上から見ていたアガペ。
「・・・・やはりそうでしたのね、ジャンさん。あなたは人が決して持ちえない力を持った者・・・・魔王の魂が封印されし人の子なのですね・・・・・・」
体の一部が“鴉”だとかそんなレベルではなく、魔王そのものが封印されている――果たしてジャンの体は耐えられるのでしょうか？

次号「斃すべきもの！！」
カザミとは仲間になったりは…しないのかな。。。