コーセルテル 子竜物語 ８３話

「竜の都の竜術士⑥」　（ゼロサム４月号）

本編には出ていませんが、扉絵はラシェとアゼットです。

黒精霊を夢に閉じ込める役目をやってみたいと言ったナータ。
それは、竜都を滅ぼした竜術士がなぜそれほど憎んだのか、何を願い、望み、失って悲しんだのか、最後の竜王と同じ暗竜として知りたいと思ったから。
ナータの決意にマシェルも許してくれたようですが、子竜たちだけが家の中に戻った後、タータがナータにずるいと怒ります。
あんな風に言ったら、マシェルは心配でたまらなくても応援するしかなくなる、と。
ナータとしては別に計算して言ったのではなく、本音なわけですが、ナータが自分のために、なんて言ったらマシェルはダメとは言えないでしょうね。
タータがさらに文句を言おうとしますが、カータがランバルスさんが戻って来たことに気づき、話は中断されます。

カディオさんたちに思い直して戻って来たと言うランバルスさん。
ミリュウさんには聞きたいことが山ほどあるけれど、とりあえず我慢です（苦笑）
そのミリュウさんは火竜家に行ってアグリナたちに暗竜家へ避難するように伝え、その後は家に帰ってしっかり休めとカディオさんに釘を刺されてます。やっぱりまだ戻って来たばかりでヘロヘロらしいです。
マシェルたちも先に暗竜術で暗竜家へ行くように指示されます。
マシェルはコーナに何度も何度もよく話を聞いて、ナータに本当に危険がないのか確かめている様子。
そしてカディオさんとランバルスさんは、黒精霊を見つけるために元いた遺跡に行ってみることに。
道中、ランバルスさんがいなかった間の、ナータの夢に黒精霊を閉じ込めることになった経緯をカディオさんが説明します。
カディオさんはマシェルが心配で仕方ないのに気丈に振る舞って気疲れもひどいようだと言いますが、ランバルスさんは見送ってくれたマシェルの笑顔を思い出し、海へ行く計画を立てていた時の顔もあんなだったと言います。
それはマシェルが、子竜のために何か無茶をしようとする時の顔だ、と。
それを聞いたカディオさんは少し考えて、水竜家へ寄り道する、と。

マシェルたちも暗竜家へ行く準備を始めます。
マシェルの様子はいつもと変わらないように見えますが、タータはマシェルは心配しすぎると何するかわかんないのよと言います。
その言葉にアータたちはハッとしてコーナの方を見つめます。
マシェルは本当に、コーナにナータが大丈夫かどうかを確認していただけだったのでしょうか…？

カディオさんは水竜家へ行ってエレさんに何かを頼んでいる様子。
ミリュウさんも火竜家へ行ってアグリナたちに暗竜家へ行くよう伝えます。
そしてマシェルたちが暗竜家へ向かおうとする頃、黒精霊はどこかの岩の隙間の中に――って、あれ？　この場所って、もしかして以前ランバルスさんが怪我して動けなくなった場所ではないですかね？
そこは、フェルリさんとラシェの肖像画がある場所――！