たんさんすいぶ TRACK.14

「拍手喝采体育祭」　（イブニング２４号）

扉絵で梁田先輩を持ち上げている芥川先輩にツボったと思ったら本編まで！！（笑）

体育祭の前日、なんとか合奏が形になりました。
ただし、進太郎は宮城さんの演奏についていっているだけ。でもみんなそれを分かってるからちゃんとカバーしてくれてるんですよね？？
体育祭での演奏は新入部員が入ってから人前で演奏する最初の舞台ということで、失敗したら生徒会から部費も減らされるとのことでみんな気合が入っていますが、宮城さんは特にです。
なぜなら、幸太郎が見に来るから。
中田先輩の話によると、宮城さんは幸太郎がきっかけで吹奏楽を始めたのだそうです。幸太郎の演奏に救われたって。
子供の頃の話だそうですが、進太郎は何も知らない。進太郎と同級生なんだから少しくらい耳に入っていてもよさそうなものですけどね？　進太郎が音楽を嫌いになった後のことで、幸太郎がそういう話を進太郎にしなくなったってことですかね。
部室には進太郎が昔ここで描いた絵が残っていて、中田先輩は進太郎も幸太郎に感化されたんだろうと言いますが、進太郎は子供の頃のことはまだ思い出したくないようで、昔の事はどうでもいいと絵をぐしゃっと片手で潰してしまいました。

そして翌日、体育祭。
文化部の吹部メンバー、大活躍（笑）
宮城さん（たぶん短距離）と草川姉妹（１０００ｍ走）は足が速くて、中田先輩は力持ち（綱引き）で、團先輩はさすがに元運動部の実力（騎馬戦）で、本居先輩はなぜか応援団の指導（？）で、みんなそれぞれ活躍しています。
そしてそれを上から見守る幸太郎と咲先生。
どうやら幸太郎は昔、進太郎の演奏を聞いたせいで自信を失くしたようです。それで思わず進太郎がいなければとか言っちゃったんですね。
逆に言えば、当時の進太郎はそれほどの演奏ができたということ。楽器の声を素直に聞いて逆らわなかったのでしょうね。
ようやく、そんな進太郎の本気の演奏が聞けるかもしれない――。
ところで幸太郎の咲先生に対するアプローチが本気なのか冗談なのか単なるスキンシップなのかが測れません（苦笑）

体育祭そのものはサボっていたらしい芥川先輩は、放送部のテントの机の下に隠れていた梁田先輩を見つけ出し、肩車をして吹部の準備に向かいます。
この２人の一見噛み合ってないような凸凹感が妙に堪らない…！（笑）
そしてみんなが気合を入れて準備をする中、珍しく遅れて来た宮城さん。
その腕には、なんと包帯――！！
障害物競走で怪我をしてしまったようで、演奏が出来なくなってしまいました。
泣きそうに震えて謝る宮城さんですが、もちろんみんなは心配はしても責めたりはしません。
けれど、これでサックスパートは終わったも同然。
京作がそう思って心の中で悲鳴を上げますが、進太郎はこれまでの宮城さんとの練習を、一緒に頑張ろうと言ってくれた彼女の言葉を思い出し、ぐっと拳を握ります。
「大丈夫！　サックスパート問題ないっス。俺が宮城さんの分も吹きます！」
やる気があるのはいいことだけど……本当に大丈夫なのか進太郎！？