たんさんすいぶ TRACK.21

「闇の結晶」　（イブニング７号）

ヴァンパイアキッズは生まれつき紫外線に弱い子供たちだそうです。
紫外線防護服があれば自由に歩き回れるものの、それだと防護服が邪魔をして生の音を聴くことができない。
だから古賀部長は真っ暗な部屋の中で子供たちに生演奏を聴かせている。部長が真夜中に練習しているのは暗闇で弾くのに慣れるためだったようです。
部長は何も言わないけれど、それを楽しむために吸血鬼になりきっているのかもしれない。
でも本人がそうやって夢中になってやっているから、みんな部長の演奏を好きになる。
そんな部長の姿に、ムカつくけどやっぱりすごいと思う進太郎。
そして、何が部長をそこまで駆り立てるのかと気になり出します。

ヴァンパイアキッズの１人に、古賀部長の弟の勇くんがいました。
とっても礼儀正しい良い子なのに、兄に対しては超反抗的。
そんな勇くんを見たマークⅥは進太郎にそっくりだと言いました。その言葉が気になり、走り去った勇くんを追いかける進太郎。
勇くんは兄が嫌いだと言いながらも、進太郎が部長の悪口を言い始めると、そんな事ないとそれを否定。
そんな勇くんの姿に、進太郎は昔のことを思い出します。
本当は兄のことが好きなのに、冷たい兄の態度にそれを素直に思えなくなる――。
勇くんの気持ちがわかると言った進太郎は、突然、あああと唸り出します。
本人は歌っているつもりのようですが、音痴のようです。絶対音感なのに。。。
なんかわかった気がすると、何かを掴んだ様子の進太郎。
マークⅥを抱き上げて、「よし！　最高の演奏するぞ……！」と気合いを入れます。
素直じゃない古賀兄弟のために、進太郎が一肌脱ぐ――！？